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ハイチ
ハイチ Haiti
ボンジュ! ボンジュール! こんにちは。私はハイチ共和国です。二つの公用語、ハイチクレオール語とフランス語があります。
おとなりはドミニカ共和国で、どちらも同じイスパニョーラ島にあります。この島は、中央アメリカの近くの西インド諸島にあります。私の国はこの島の西側です。キューバとジャマイカが近くにあります。
私の国の大きさは、北海道の3分の1ほどで、首都はポルトープランスです。この国には約1千万人が暮らしています。
あ、ちなみにここでは「ハイチ」とは言いません。私の国を「アイチ」と呼んでいます。「たくさんの山がある土地」という意味です。ご想像の通り、ここにはたくさんの山があります。
私の国の歴史について少しお話しましょう。1492年にコロンブスがこの島にやってきてからこの地を支配したのはスペイン人で、次はフランス人でした。
奴隷としてアフリカから人々が連れてこられて、農場で働かされました。ですから私の国は、アフリカとヨーロッパの文化が混ざっています。
この国の文化の一部が、ブードゥーと呼ばれる一種の宗教です。もともとはアフリカが発祥ですが、ここの原住民のタイノ族の考え方とキリスト教も混ざっています。
ハイチのブードゥーは、独自に発展してきました。ブードゥーと聞くと、暗いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、暗いものではありません。
宗教だと言いましたが、聖書のような特別な書はありません。教会もありませんし、人を勧誘することもありません。民衆の宗教であり、特別な儀式のときにドラムをたたいたり、踊ったりします。
儀式では、ニワトリや牛、ヤギなどをいけにえにします。映画でごらんになった通りです。たぶん、それでブードゥーにはネガティブな印象があるのかもしれません。あるいは、ゾンビ・パウダーとして知られているもののせいかもしれません。
ブードゥーの司祭は、ハーブと毒を混ぜ合わせて白い粉を作ります。これはたいへん重い罪を犯した罰に使われるものです。このゾンビ・パウダーを摂取すると、仮死状態になります。それから埋められて、別のパウダーで生き返り、奴隷として働かされます。そういうわけで、人気映画に出てくるおそろしくて有名なゾンビは、ブードゥーの宗教から来ているのです。
ぜひ覚えておいていただきたいのですが、どの儀式にも意味があって、ブードゥーはここでの暮らしの一部であるということです。
この国の文化の融合に誇りを持っています。様々な文化は食べ物にも見ることができます。スペイン、フランス、タイノ族、そしてアフリカの食べ物の美味しい取り合わせ! いつかお味見する機会があるといいですね!
ちょっと信じられないような不思議な世界なので、この内容を耳から聞くだけではかなり難しかったですね。