英検1級・TOEIC900点からのNHK語学

英語講師です。通訳案内士試験合格しました。

TOEIC設問の先読みをしてはいけない3つの理由!スコアを確実に上げるには?

 

TOEICの解法のひとつに、「先に設問を読んでおきましょう」というのがありますが、それで本当にスコアが上がるのでしょうか?

今回は、最新の公式問題集のリスニングPart3を解き終えたばかりなので、最新の傾向を検証しながら考えてみました。

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以下、リスニングPart3で解説していきます。

 

 

 

そもそも時間がない

 

そもそも「設問の先読み」は相当難しいことです!

リスニングPart3の第1問目なら時間的余裕もあります。ここで設問の先読み(チラ見)をしない手はないでしょう。

問題は2問目以降です。前の問題を解いてどれだけ時間に余裕がありますか?設問は3題ありますが、マークシートの塗りつぶしもそこそこに、何題読むつもりですか?

私は読めて1題です。2題目を読もうとすると、リスニング音声が流れてきてしまいます。「Number〇〇 through number△△ … following conversation」と聞こえた時点ですぐ頭を切り替えるのですが、どうしても

 

ああ、読み切れなかった…

ああ、読んでもわからなかった…

あれっ⁉せっかく読んだのに忘れちゃった! 

 

のどれかになります。

 

試験中にこんな悲しい思いをしてまで、先読みをする必要があるのでしょうか?

 

 

 

余計な情報はキケン

 

リスニングのパートの難易度は、「Part1やさしめ、Part2まあまあやさしめ、Part3ちょっと難しめ、Part4難しい」と思っている人が多いと思いますが。

Part3ってかなり難しいですよ!

「問題〇番から△番は次の会話に関するものです」(実際は英語)

って情報は「会話」だけなんです。「会話」なんてどこでもありです。

レストラン、空港、職場、宅配業者、小売店、旅行代理店…

 

Part4はヒントをくれるんですよ。

「問題〇番から△番は次のニュース(お知らせ、クーポン、電話メッセージ、会議の一部)に関するものです」

Part3より親切です。

 

なので、Part3で確実にやらなければいけないことは、

「場所」と「人間関係」

を正確にとらえる

ことなんです!

 

リスニング音声が流れて来たら、

頭の中を空っぽにして、

全神経を音声にそそぐべき

です!

 

設問の先読みをして、「レストランで男性は何を求めていますか?」と読み取ったからといって、「さて何を注文するんだろう?」と構えていたらいけません!

男性はお客さんとは限らないのです!

採用面接に来たのかもしれないし、会社のパーティーの下見に来たのかもしれません。

 

先読みをして余計な情報を頭に入れておくことは、正確な「場所」と「人間関係」を理解する妨げになるのです!

 

先読みしても無駄な設問

 

さらに「どうでもいい設問」というのがあります。読むだけ無駄な設問のことです。

(例)

・この会話が行われている場所で、もっともふさわしいのはどれですか?

・この女性が働いているのは次のどこですか?

・この男性はこの後、何をしようとしていますか?

 

こういう設問を読んで、待ち伏せしながら聞くのは効果的でしょうか?

「よし、場所を聞きとってやる!」「勤務先に注意して聞くぞ!」「男はこの後何かするんだな!」

なんて脳に余計な負担をかけなくても、

 

頭の中を空っぽにして、

全神経を音声にそそぐべき

 

そうした方が、脳がリラックスして聞き取れるのではないでしょうか? 

あなたの脳は、「会話の場所」や「女性の勤務先」「男性のこの後の行動」などをちゃんとプロセスして聞いてくれますよ!

 

先読みをおすすめする人たち

  

TOEICの問題集には、先読みを勧めるものが多いと思います。

 

そりゃ、そうでしょうね、

だって、書いてる人たち、

 

みんな、990点(満点)

なんだから!

 

TOEICの問題が作れて、解説ができるレベルの人たちのアドバイスって、そのまま受け入れていいんでしょうか?

 

そりゃ、役に立つものも多いですけど、やっぱり

 

できないものはできない!

 

ですよ。

 

だからって、落ち込むことはありません。

自分に合ったやり方を見つけ出せばいいのではないでしょうか?

 

だいたい、設問の先読みなんて、英語力とはなんの関係もありません!

少なくとも、リアルワールドでは、

相手は何を言ってくるかわからない

ことがほとんどです!

「次、相手はこれをいってくるはず」

なんて待ち伏せはできっこないんですから、そんな技を身につけてどうするの?って話です。

 

私も先読みしていたころがありました。

でも、「設問は読んでも、選択肢は読んではいけない、余計な情報が入るから」って言われると、なぜか選択肢が目に飛び込んで来たりして、「ああ、いけない、いけない」なんて自分を責めたり(?)していました。短い英単語などは目に付きやすく、印象に残ってしまうんです。( holiday, movie, ticket, travel …)

 

つまり、先読みは向いていませんでした。

 

私も990点を何回も達成できたら、「先読みしましょう」なんて言い出すかもしれません? (ありえないけど…)

 

いずれにせよ、

「スコアを上げたかったら、先読みせよ」

「先読みしないと900点は取れない」

とかいう主張もありますが、

 (私は、先読みを続けていたら955点は取れなかったですね…)

 

自分に合ったスタイルを見つけましょう!

 

最後までおつき合いいただき、ありがとうございました。

 

 

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