【アイスランド】
ゴーザンダイイン！ こんにちは、みなさん！ 私はアイスランド共和国です。
私は氷河と火山で有名です。人口は約340万人で、80％がキリスト教徒です。首都はレイキャヴィクで、「煙たなびく湾」という意味です。ご存知のようにこれは、ノルウェーのヴァイキングが名付けたものです。
大きさは北海道より少し大きいくらいで、グリーンランドとノルウェーの間にあります。
私が位置しているのは「オーロラベルト」という特別な場所です。ですから、天気さえ良ければ、この国のどこからでも北半球のオーロラ、「オーロラ・ブリアレス」を見ることができます。
私の国の言語もとても特殊で、９～10世紀以降変わっていません。
ここには火山もたくさん、130もあります！ およそ５年ごとに大きな噴火があります。
800以上の天然温泉があるということです。人々はこのお湯を上手に活用しています。発電、暖房、お湯に浸かってリラックスしたり！
自慢は、世界で一番大きい温泉で、ブルーラグーンと呼ばれています。大きさはバレーボールのコート30面分！ 大きいでしょう？
お湯の温度は37～40度くらいなので、とても気持ちいいんです。ブルーラグーンはたいへん人気があるので、観光客の数は人口を上回っています。
ギャオってご存知ですか？ 地面が裂けているところを想像してください。それがギャオです。わかりますか？ 私はまだ成長中なんです！
1年にたったの数センチメートルなんですけど、国土が東西に伸びているんです。人が歩けるほど幅の広いギャオも一か所あります。ハイキングに最適です。自然の力強さを感じることができますよ！
ところで、ここではときどき道の真ん中に大きな岩があるのを見かけるかもしれません。どうしてどけないのか知っていますか？
それは、もし岩をどけたら、エルフが怒るかもしれないからです。
エルフは伝説上の妖精です。アイスランドのエルフは、石と岩の精霊なんです。エルフが怒るとやっかいなことになります。私の国では50％以上の人々がエルフは存在すると信じています。
エルフについて学ぶ学校もありますし、エルフとエルフの土地を守るための法律もあるのです。
エルフは私たちの文化の一部です。エルフを信じているからといって私たちをからかったりしないでください。アイスランドへ来れば、自然が持つ力強さと不思議さをおわかりいただけるでしょう。みなさんも信じたくなるかもしれません。
関根麻里さんが初めて一人旅をしたのがこのアイスランド！センスがいいですね。
関根勤さんも「可愛い子には旅をさせよう」って思ったのでしょうか。
【モロッコ】
アッサーム・アライクム。こんにちは。
私は9つの世界遺産がある国、モロッコ王国です。
どこにあるかわかりますか？ アフリカ大陸の北西部にあります。日本より少し大きい国です。
約65％がアラブ人、30％がベルベル人です。人口約3500万人のイスラム国家です。
首都はラバト。カサブランカだと思っていましたか？ ちがいます！ カサブランカの方が有名で、モロッコ最大の都市ですが、首都ではありません。
イミルシルというところの近くで行われるお祭りについてお話しましょう。イミルシルはベルベル人の小さな町で、国の中部、アトラス山脈の高地にあります。
毎年9月に3日間大きなお祭りが開かれます。どんな種類のお祭りか想像できますか？ 結婚のお祭りなんです！
ベルベル人はもともと遊牧民族で、一か所に定住していませんでした。家畜をつれて移動していました。しかし、毎年多くのベルベル民族がイミルシルの近くに集まるので、若い人たちは特別な人を見つけることができます。
女性は美しい伝統衣装を着ますし、男性は家畜も含めて貴重な品々を持ちよります。女性が男性を選ぶときは、特別な言葉を言います。「あなたは私の肝臓をつかんだわ」と。
多くの国では、恋に落ちたら「ハート」という言葉を使いますよね。おわかりのように、モロッコでは肝臓こそが健康体のかなめだと考え、健康がとても重要なのです。
３万人以上がこのお祭りに来ると言われています。
このお祭りには長い歴史があります。
伝説によると、昔、一組の男女が恋に落ちました。しかしお互いの部族は敵同士だったので、二人は別れなければなりませんでした。二人はとても悲しく、二つの湖ができるほど泣きました。けっきょく二人は湖に身を投げ、自らの命を絶ちました。
そこで、ある有力者がこの悲しい話を聞いてお祭りを開くことを決めました。
そこでは異なる部族の人々が出会い、結婚することができるようにしたのです。
私たちは今日でもこのお祭りを開きます。
このお祭りは、男女の出会いの場だけではなく、大きな市場にもなっています。ここではさまざまな物を売り買いできます。
私の国に来る機会があれば、モロッコの文化をぜひお楽しみください！
結婚のお祭りと市場が一緒⁉
売れ残らないようにしないといけない(笑)？
【コロンビア】
ホラ！ こんにちは！
クイズです。この島の名前を知っていますか？
コロンビアの海岸から船で2時間。昔、漁師たちはこのサンゴ礁の島で休息したものでしたが、誰も住んではいませんでした。今では世界で一番人口密度の高い島となりました！ カチ、カチ、カチ…。答えは、サンタ・クルス・デル・イスロテです。
おっと、自己紹介を忘れていました。私はコロンビア共和国。中米と南米をつないでいます。国名はおわかりの通り、クリストファー・コロンブスから取りました。ここには約4900万人が暮らしていて、ほとんどの人がスペイン語を話します。
大きさは日本の3倍くらい。首都はボゴタで、南米第二の都市です。世界中でもっとも高い位置にある首都の一つで、標高は2,640メートルです。ちなみに、東京の標高は40メートルほどです。
ボゴタは「南米のアテネ」として有名なのを知っていましたか？ 大学や図書館たくさんあって、多くの重要な文化的イベントもボゴタで開催されます。
サンタ・クルス・デル・イスロテに戻りましょう。この島はとても小さい島で、野球場と同じくらいの大きさです。ここには約1,200人が暮らしています。ですから、マンハッタンの4倍くらい人が多いんです。想像できますか？ でも人々はここでの暮らしが気に入っています。
この島のほとんどの人は親戚同士です。人口の半分以上は18才以下の子どもです。 世帯数は約100、たいていの家庭は10人から20人家族です。ですから、家の中も人口密度が高いのです。でも、人々はお互いに助け合って穏やかに暮らしています。お互いの家を掃除したり、お互いの赤ちゃんの世話をしたりします。もしけんかが始まったら、こんな言葉を口にして止めに入ります。
「みんな家族じゃないか！」
それから、だれも家の戸締りをしません。家を道路と同じように使って、島の中を歩き回ります。おもしろいでしょう？
さらに、電気が使えるのは一日２～３時間で、ガスも水道も通っていません。ですから雨水を利用するか、コロンビア海軍が給水にくるのを待つしかありません。
学校は一つありますが、警察はありません。子どもたちがサッカーをするのは大通りにある小さな広場です。
不便そうに聞こえるかもしれませんが、人々は幸せそうです。なぜだかわかりますか？ そう、その通り！
「みんな家族だから！」
です。
この島はコロンビアのごく一部ですが、この国には見たり、体験したり、味わうものがたくさんあります。いつの日かお会いしましょう！
家は道路…。
ラーメン大好き小池さんの家を、のび太やおばけのQ太郎が通り抜けていくシーンを思い出しました(笑)
【ヨルダン】
マルハバ！ こんにちは！ 私はヨルダン・ハシミテ王国です。首都はアンマン。約950万人が暮らしていて、ほとんどがアラブ人です。大きさは日本の約４分の１で、80％が砂漠です。北はシリア、南はサウジアラビアと接しています。
この国の「マジック・ソルト」をご存知ですか？ 特別な力があって、若さと健康を保ちます。クレオパトラも愛用したと言われています。
この塩が取れるのは死海です。海と呼ばれていますが、実際は湖です。イスラエルとの国境の一部は、死海のちょうど真ん中を通っています。
水は実に塩辛いんです。どれくらい塩辛いか、ですか？ 海水の10倍です。ですから身体を浮かせようとしなくていいんです。何もしなくても浮いてしまうので。
また、塩がすべて水に溶けているわけではないので、死海の底には塩の結晶がたまっています。この塩には21の天然のミネラルが含まれています。
また、死海は地球上でもっとも低い位置にあります。ですから、ここには他の場所より多くの空気があって、紫外線から肌を守ってくれます。
マジック・ソルトも、太陽からの保護も、健康にとってありがたいものです。ですから治療のために死海を訪れる病気の人も多いのです。
日本には梅雨があるそうですね。でもここ死海のあたりでは、1年間に２,３日しか雨が降りません。
それでも、この地域ではたくさんの種類の美味しい野菜を栽培しています。
農家の人たちはマジック・ソルトの特別な混合物を作ります。それを地下水とともに使って美味しい野菜を作るのです。この塩は人々の健康ばかりでなく、食べ物を育てるのにも適しています。まさにマジックですね。
死海はずっと前から人気がありました。しかし最近では、大きなリゾート・ホテルが建ち並ぶ一大観光スポットとなりました。
国民に仕事の場を与えてはいますが、ますます多くの水が使われているということでもあります。
さらに、死海に流れ込む川の水量は年々少なくなっています。10年前と比べると、死海の水位は毎年1メートル以上下がっています。
これを見ると悲しくなります。しかし、この国の人たちは、この問題を解決しようと取り組んでいます。うまくいくことを願うばかりです。砂漠に住むベドウィン族はこう言っています。
「死海が干上がれば、何か起こるだろう。何かとは世界の終わりだろう」
私の国は、美しい風景、歴史的名所、親しみやすい人たちでいっぱいです。いつかこの国を訪れて、死海での水遊びをお楽しみください。
ムムム…。「観光と開発と環境保護」はどこの国でも大きなテーマですね。どうか死海が干上がりませんように。
