英検1級・TOEIC900点からのNHK語学

英語講師です。通訳案内士試験合格しました。

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ日本語訳『鳥取砂丘』

 

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ

鳥取砂丘 

 

 

 

鳥取砂丘

 

アキト「ベン、写真撮ろうよ」

ベン「あー、いいけど。なんで?」

「眺めのいい場所だからさ。これ、見てよ。どこを見ても、砂、砂、砂だよ! 不思議じゃない?」

 

ナレ(ベン

ぼくはベン。今日、アキトとぼくは鳥取県に来ている。ぜったい行くべき場所が鳥取にはあるってアキトが言うんだけど…

 

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「鳥取砂丘は日本で一番大きい砂丘なんだ」

「ほう」

「あれっ? まったく興味ない?」

「うーん、砂丘ならたくさん見てきたからね、それに…。あれっ?あれは海? うわーっ! すばらしい眺めだ!」

「あれが鳥取砂丘の魅力の一つさ。海沿いの砂丘だから、両方の眺めが楽しめるんだよ」

「そうだね。二つの景色はまるで違うね。こっちは砂漠みたいだし、あっちはハワイのビーチみたいだ」

「毎年100万人以上がここを訪れるって聞いたよ」

(動物の鳴き声)

「は? 今のは何だったの?」

「らくだだ! 砂丘でらくだに乗れるんだよ」

「砂丘に行ったことはあるけど、らくだに乗ったことはないんだ。乗ろう!」

 

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「おっと! 揺れるなー」

「うん、らくだってけっこう背が高いんだね。遠くまで見える」

ガイド「むこうに、馬の背という有名な砂丘が見えますよ。高さは47メートルです」

「うわーっ! 登るのはたいへんそうだな」

「そうだね。砂の上で休んでいる人が見える」

「ほら、あっちの人は砂山を滑ってるよ」

「あっちは凧揚げしてる」

「ただ砂の上に座って景色を楽しんでいる人たちもいます」

「砂丘の楽しみ方は人それぞれだね」

「あれ? あの池のまわりにロープがある。なんでだろう? 立ち入り禁止だって」

「砂の中にいる甲虫の一種(※)を保護するためです」

「甲虫?」

「はい。とてもめずらしい甲虫で、砂丘から消滅しつつあるんです」

「観光客が採って持ち帰っちゃうから?」

「いいえ。ときどきうっかり巣を踏みつけて壊しちゃう人がいるので」

「ああ、だから入れないようにしたんだ」

「海からの風が気持ちいいね」

「風が砂の上に模様をつけます。風が吹くたびに模様は変わるので、いろいろな模様をたくさん楽しめます」

「うわーっ! 自然が創る芸術作品だね」

「その通りです。昼間、たくさんの人が砂の上に足跡を残します。夜に風が吹いて、足跡をすべて消し去ります。朝、砂の表面はなめらかになっています」

「つまり、砂漠は毎日休けいするんだ」

「そうですね」

「アキト、ぼくたちもそうしようよ。毎日リラックスして、休んで、再開する。砂丘みたいに」

「そうだね。でもベンはいつもリラックスしてるだろ?」

「おい!」

 

 

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 ※ 甲虫の一種とは「エリザハンミョウ」のことで、ポケモンGoで立ち入る人がいて問題になりましたよね。

 

たくさんの人が砂の上に残した足跡を、夜風がすべて消し去る…。なんか、詩的ですね。