英検1級・TOEIC900点からのNHK語学

英語講師です。通訳案内士試験合格しました。

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ日本語訳『豊洲市場』

 

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ

ニッポンぶらり旅

『豊洲市場』

 

 

 

ベン「なんてカッコいいカートなんだ!ハンドルがすごく大きい。カートの幅と同じくらいだ。アキト、こっちへおいでよ」

アキト「いや、けっこう。それ、ターレっていうんだ。前に見たことがある」

「でも、乗ったことは?」

「ない…」

「じゃあ、乗ろうよ!すいませーん、写真撮ってもらえます?」

「ベン!」

 

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(ぼくはアキト。ベンとぼくはA&Bっていう大道芸の二人組。今日ぼくたちは近くのショッピング街でショーをやろうとしているんだ。でも、ベンが豊洲市場に行きたいって言って。おもしろいんだけど…)

 

「アキト!あのマグロのレプリカを見てよ。すごく大きいね。カメラを取って」

 

(ベンはまるで観光客みたいだ)

 

「あー、ここに魚の写真と説明がある。どの季節にどの魚を買うのが一番いいかわかるね」

「でも、それだけじゃないよ。一番いい調理法も書いてある」

「ほう」

「そんなに写真ばっかり撮るなよ」

「見て!ここからセリが見える」

「ああ、そうだね。毎日1千トン以上の魚介類がここで取引されてるって知ってた?」

 

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「そんなにたくさん?見て。みんな手を挙げて合図を送っているよ」

「ああ、あれは手やりっていうんだ。手やりで売買をしているんだ」

「手やり?」

「手やりの合図で、魚をいくらで買いたいか、売り手に伝えているんだ」

「でも、ぼくには全然わからないなー」

「手やりについての説明もあるよ」

「すごい!英語版もある。人差し指を立てると1、人差し指と中指を立てると2だって。合図はすべて片手だけで足りるんだ」

「そうだね。買い手は売り手に手で合図を送って伝えるんだ」

「でもすごく速いよ。売り手はわかるのかな?」

「そりゃ、プロだからね。わかるよ」

 

(次にぼくたちは青果市場の方に行った)

 

「市場では、魚介類だけを売っているのかと思ってた。築地は魚で有名だったでしょ?」

「みんなそう思ってるんだ。でも、築地市場も果物や野菜を売っていたんだよ」 

「築地は日本の台所って呼ばれてたよね。だから豊洲は日本の新しいキッチンだ」

(お腹がなる)

「ベン、もうお腹が空いたの?まだ朝早いのに。朝ごはん食べたばっかりだよ」

「うーん、今朝は朝ごはん食べなかったんだ」

「なんだって?」

「豊洲市場にお腹いっぱいで来る人なんている?ぼくにとって食べることは一番大切なことなんだよ。まず寿司を食べよう。それから天ぷら、そば、うなぎ。あ、そうだ、とっもおいしい洋食屋さんもあるって」

「おいおい、そんなに食べるのか?今日の午後はショーをやるんだよ」

「わかってるって。だから急がなくちゃ。さあ、行こう!」

「おい、ベン、待てよ」

 

(その日はショーができなかった。ベンがお腹いっぱいになって寝ちゃったから。ベンにとっては、食べることがショーよりも大事らしい…)

 

  

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ2019が開講しました。月曜日のニッポンぶらり旅が一番好きです。この日本語訳ですが、できるかぎりサボらない方向で(?)、継続していきます⁉