英検1級・TOEIC900点からのNHK語学

英語講師です。通訳案内士試験合格しました。

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ日本語訳『伊賀上野』

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ日本語訳

伊賀上野 

 

 

 

伊賀上野

 

アキト「ベン、見てよ! あれが見たかった電車だよ!」

ベン「は? あれ、顔なの?」

「横にも絵が描いてあるんだ。忍者の顔だよ」

「ニンジャ?」

「そう。有名な漫画家がこの電車の絵を描いたんだ。ちょっと左に寄って。写真を撮りたいんだ」

 

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ナレ(ベン

ぼくはベン。今日、アキトとぼくは三重県の伊賀上野っていうところに来ているんだ。忍者で有名なところで、ここには昔、忍者が住んでいたってぼくも聞いたことがある。でも、ぼくがおどろいたのは…

 

「うわー、これはすごい! 忍者列車が3台もある。しばらくここにいて、全部見よう!」

 

ナレ(ベン

相方のアキトは忍者のファンだったのか。アキトはあんまり興奮したりしないんだけど、ここではすごく興奮しているみたいだ。

 

「ベン、向こうを見て。あれが伊賀上野城。忍者博物館もあの辺にあるよ」

「ああ、そう…」

「ベン、どうかした? あんまり楽しくなさそうだね。忍者は好きじゃないの?」

「もちろん、好きだよ。ただ…アキトがあんまり興奮してるから、その…びっくりしちゃって」

「あー、あのね…。ずっと、忍者みたいになりたいって思ってたんだ。ときどき芸の最中に忍者みたいな動きをしてるんだよ」

「そうなの? 知らなかった」

「博物館で忍者ショーを見れると思うんだけど。きっと、いろいろ参考になるよ。ぼくたちの芸に役に立つはず」

 

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(忍者ショーが終わって)

「ベン、こっちに来て。手裏剣投げをやってみよう」

「ニンジャ・スターのこと?」

「そう。あの的に投げてみて」

「よし!(手裏剣を投げる)えーっ? だめだー!」

「投げ方がなってない。ジャグリングは上手いけど、手裏剣投げはもっと練習しないとね」

「ちょっと、ひどいなー! もう一回やってみる」

「またあとで戻ってこようよ。伊賀上野では、忍者の衣装を借りて、そのかっこうで町中を歩けるんだよ」

 

ナレ(ベン

アキトは忍者の衣装を5枚も試して、やっと気に入ったのが見つかった。

 

「ねえ、ベン。どう?」

「まあ、オッケーかな」

 

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「オッケーだけ? これ、似合ってないってこと?」

「ちがうよ。そうじゃなくて。目しか見えないから、そのかっこうだとアキトかどうかわからないんだよ」

「だから、忍者はすごいんだよ。誰にもわからないってこと。さ、写真を撮ってくれ」

 

ナレ(ベン

アキトは伊賀上野に来てすごく楽しそうだ。有名な伊賀牛まで食べたいって言った。

 

「じゃあ、すき焼きはどう? 忍者は重労働だから、たくさん食べないと」

「すき焼きはいいね。でも、お金足りる?」

「大丈夫。明日は大阪に行く。たくさんの人が芸を見に来るから、いっぱい稼げるよ」

「オッケー。でも、大阪に行く前に行きたいところがあるんだけど」

「なんだって?」

「いいだろう。アキトが選んだ伊賀上野、楽しかったね。次の場所は、ぼくが選ぶよ」

 

いつも計画通りに物事を進めて、やや心配性なアキト。今日は別の顔を見ました!