英検1級・TOEIC900点からのNHK語学

英語講師です。通訳案内士試験合格しました。

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ日本語訳『モンゴル』

エンジョイ・シンプル・イングリッシュ

モンゴル 

 

 

 

 

モンゴル Mongolia

 

サィン・バィーノ! こんにちは! 私はモンゴルです。

モンゴルと聞いて何を思い出しますか? 当ててみます。ゲルのある草原ですか? 果てしない青空の下、馬に乗って走る人々ですか? お相撲さん? そう、チンギスハンかもしれませんね。

 

私の国について、いくつかご存知のようですね。でも今日は他のことをお話しましょう。

 

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首都のウランバートルをご存知ですか? ゴビ砂漠の近くにあります。世界でもっとも寒い首都であることを知っていましたか? 

平均気温は摂氏マイナス1.3℃ですが、冬にはマイナス40℃にもなります。寒いのがお好きでなければ、こちらにお越しの際は、あたたかい衣服を持ってくるのをお忘れなく!

 

私の国は、中国とロシアの間にあって、日本の4倍の大きさです。人口は300万人ほどで、かつてほとんどの人々は移住しながらゲルで暮らしていました。

 

面白いことはたくさんありますが、今日はワシを使った狩りについてお話しましょう。

 

カザフ族は、モンゴルの西部、標高2,500メートルの高地に住んでいます。彼らはワシを使って狩りをする最古の民族と言われています。その歴史は4,000年も昔にさかのぼります。

昔、イヌワシを使って狩りをした人が裕福になったことから始まったと言われています。それ以来、カザフ族の人々はイヌワシを富の神様としてあがめています。

 

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おわかりのように、この国は食物を栽培することが難しい場所もあるのです。カザフ族の人々はそのような土地に暮らしています。ですからお金を稼ぐことが難しいのです。

 

近頃は、ワシで狩りをする人々は多くありません。伝統的な生活様式で暮らす人々が少なくなっているからです。

 

狩りはメスのイヌワシを使って行われます。メスのイヌワシは羽根を広げると、2メートルもあり、重さは6キロほどです。日本ではタカを使って狩りをするそうですね。イヌワシはタカの3倍ほどの大きさで、時速200キロメートルの速さで飛ぶことができます。高速道路を走る車よりも速いのです!

 

ワシを使うのはいつも同じハンターです。しかし、長年の狩りを終えたワシは、自然界に帰されます。ワシが再び野生で生きていけるように放つのです。カザフ族の人々は、自然との調和を保つように心配りをしています。

 

父親が息子にワシを使った狩りのやりかたを教えます。訓練を始めるのは、たいてい13才になったときか、腕にワシを乗せて運べるくらいの年齢になったときです。

 

ハンターたちは高い山々でキツネやウサギを追います。狩りをするのはおもに冬です。そういえば、ある少女がワシを使ったハンターになるために訓練を始めたと聞きました。

 

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私の国での暮らしは変わりつつあります。ぜひいらして、伝統的なモンゴルと新しいモンゴルを体験してみてください。

 

※ eagle hunter について。

テキスト巻末のワードリストには「鷲匠」となっていました。

鷹匠(たかじょう)なら知っていますが、「わしじょう」って言うのかな? 私の辞書にはなかったので、勝手に「ワシを使った狩りをする人」と説明的に訳しました。